ウインナー ソーセージ 誕生秘話

無添加のソーセージ・ウインナー誕生秘話

11年の試行錯誤の末に辿り着いた理想の味
無添加ソーセージ誕生秘話

食べることは生きること。食事は一生にわたる大切な営みです。
しかし、現代の食品には多くの添加物が使われるようになり、安心して口にできるものが少なくなっています。

「食に携わる者として何ができるだろうか?」と考えたとき、「心から安心して食べられる、本当に美味しいものを作りたい」という想いに行き着きました。

そこでまず、私たちのレストランで提供するソーセージを、添加物を使わずに手作りしようと考えました。

無添加で美味しいソーセージをつくるのは簡単なことではありませんが、それでも、北海道の広大な大地と豊かな食材、この恵まれた環境があれば、きっと理想の味を生み出せるはず、そう信じました。

その思いを胸に、1999年8月、燻製工房が製造許可を取得したその日から、私たちの挑戦が始まりました。

理想と現実の狭間で、ひたすら挑み続けた4ヶ月

無添加ソーセージ

一般的にソーセージは、結着剤やでんぷんなどのつなぎを加えることで結びつき、あの“プリッ”とした食感が生まれます。しかし、私たちは考えました。「添加物を使わないのであれば、つなぎもなくしてみよう」と。

つなぎとして使われるのは、ジャガイモや小麦、とうもろこし由来の澱粉、片栗粉、コーンスターチなどです。これらは問題なく食べられるものですが、小麦アレルギーの人にとっては避けるべきものでもあります。

初めての試作は今のような高性能な機械もなくほとんどが手作業でした。豚肉をミンチにしてボウルに入れ塩やスパイスを投入し、ハンバーグを作るとき以上に力を込めてひたすら練り込みました。

次に、手動の腸詰め器を使って食べられる人工ケーシング(コラーゲンなどでできたもの)に詰め、形を整えます。燻製し、ボイルし、冷却して、ついに完成。

さて、どうなったでしょうか?

触ってみると……ブニュッ。結着せず、形がまとまらない。
これは、どう見てもウインナーやソーセージとは呼べませんでした。


無添加ウインナー

つなぎなしで結着させるのは想像以上に難しく、試作を重ねに重ねました。時には思うようにいかず挫けて何もせずにしばらく放っておく日もありました。

それでも諦めずに挑み続けた4か月後、ようやくソーセージらしい形にたどり着きました。さらに改良を重ね、試作を繰り返すこと、2か月。ついに4種類のウインナーを生み出すことができたのです。

挫折と再挑戦、そして奇跡の出会い


ところが、予想外の事態が発生しました。
ある時から突然、どんなに工夫してもソーセージがうまく結着しなくなったのです。
一体、何が原因なのか?

ソーセージ作りでは、練る際に肉の温度を13度以上に上げてはいけません。脂が分離し、乳化がうまくいかなくなるからです。そこで氷の量を増やしたり、豚脂を足したりと、配合を見直しました。それでも全くうまくいきません。原因がわからぬまま、試行錯誤を繰り返し、悩み続けた1年間。ある日、ふと「豚肉の仕入れ先を変えたこと」を思い出したのです。

すぐに原料肉について徹底的に調べました。変更前も変更後も、どちらも北海道産です。違っていたのは、産地でした。

「これは道内のあらゆる産地の豚肉を試すしかない!」

私たちは、富良野、旭川、八雲、赤井川、美幌など、北海道各地の牧場をめぐり試作を重ねました。そしてついにたどり着いたのが北海道・東藻琴産の豚肉でした。



この豚肉を使用すると、求めていた食感が蘇りました。ソーセージやウインナーがしっかりと結着し、滑らかで弾力のある、プリッと弾ける食感を実現できたのです。

また、北海道各地の牧場を巡る中でいくつか素晴らしい豚肉にも出会いました。どれも豊かな自然環境の中、海藻などのミネラル豊富な飼料で育てられ、柔らかな肉質にソーセージに適した程よい粘りと旨味を持っています。

その特性を見極め、ソーセージ、ハム、ウインナー、ベーコンに最適な豚肉を研究し、ひたむきに改良を重ねました。

そして11年にわたる試行錯誤と苦悩を経て、ついに理想のソーセージが完成したのです。

北海道産の厳選豚肉が生み出す、極上の味わい


私たちは「安心して食べられる美味しいソーセージを作りたい」という揺るぎない想いを胸にひたすらに作り続けてきました。

添加物に頼ることなく、誠実に追い求めた理想の味わいがここにあります。
情熱とこだわりを込めて作り上げた逸品を、自信を持ってお届けいたします。
北海道産の厳選豚肉と選りすぐりの素材が生み出した、極上の無添加ソーセージをぜひご賞味ください。



当店の無添加ソーセージ・ウインナー